A様の旧邸は土間のある昔ながらの日本建築。
ほぼ“田の字”構成の間取りで、居間には全く自然光が入らないうえに隙間風も多く、ご家族の誰もが寒さに限界の声を上げていた。セキスイハイム側も打ち合わせの段階で、この寒さを実感していた。だから、ご主人が「とにかく明るくて暖かいリビングダイニングにして欲しい。全面床暖房でもいいくらい」と注文を出されたとき、むしろセキスイハイムが一番望んでいた事だったとも言える。そして、最初に提案したプランは誰もが想像しなかった吹き抜けのある大屋根の家だった。一般建築では吹き抜けは寒いものと相場が決まっている。しかしA様の希望を100%叶えるためにセキスイハイム・デザイン室のノウハウを結集した結果、グランツーユーの大屋根こそ最良の選択肢と結論が出されたのだった。この大屋根は地域でも珍しく、なかなか想像しにくいため、セキスイハイムがプランに基づいたオリジナルの模型を作成してじっくりと説明。大きな開口部から入ってくるタップリの光、吹き抜け下に配置した掘ゴタツに座った時ののびやかな頭上空間。2×6ならではの頑強性や気密性、断熱性の高さ、そして空気工房の働き。大屋根に目一杯のソーラーを乗せれば、地球環境保全や省エネにも約立つ等々と説明。A様の不安は具体的な説明でほぼ解消されたご様子でしたが、さらに様々なご入居邸を見て回わり、ツーユーホームの性能をより深く実感された後、ゴーサインを出されました。もちろん空気工房や全館空調、ソーラーシステムも6kW以上搭載することを決められました。こうして、ご近所でも評判の吹き抜きのある暖かなA様邸が完成した。例年12月になれば、すでにかなりの寒さを感じていたはずのA様邸でしたが、取材で伺ったときは格段の暖かさにとてもご満足されていました。
A様邸の玄関を入るとまず目に付くのが丹念に磨き上げられた木目の框(かまち)。これは旧邸で使っていた框をそのまま移植した物。旧邸の想い出を新居のどこかに活かしたいと考えたセキスイハイムの心憎い演出なのだ。そして計算外かもしれないが猫のために用意した腰壁が視線の安定感とともにみごとに高級感を醸し出している。ダイニングのアーチを抜けると大きな窓に囲まれた明るい吹き抜け空間が広がっている。空気工房のおかげで寒い外から入ったにもかかわらず、顔がほてることもなくとても心地よい空気に包まれていることを実感する。フローリングに造られた堀ゴタツはとても居心地がよいし、奥様は畳敷きよりも掃除がラクなのがとても気に入っているご様子。もともと天井高のあるツーユーホームだが吹き抜け下の頭上空間はまるで別世界の印象。ここはA様の一番お気に入りの空間でもある。
1階から2階へと向かうオープン階段は幅1メートルの特別仕様。この部分にも腰壁をからませている。
2階部分はご家族の居住スペースになっているが、ここに将来のライフスタイルの変化に対応できるよう様々な工夫が施されているのがとてもユニークだ。その一例が現在のタンス収納部屋だ。ご長男との将来的な2世帯化にも対応できるよう、お風呂として変身可能なように下準備がされている。防水処理や水道配管、風呂用の換気扇などが設置され、あとはバスコアをはめ込めば完成だ。その他、お子様ができたときに、今ある居室がそのまま子供部屋に変更できるようにも考えられている。今も、そして将来にも対応できる、家族の変化と共に成長できる住まいに仕上がっている。